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2026年度合格者座談会



受験と向き合い、努力を重ね続けてきたみなさんが笑顔の春をむかえました。夢を実現した受験生たちは、どのような道のりを歩み、まわりの家族はどう見守ってきたのでしょうか。首都圏の難関校に合格した3人と、それぞれの家族のみなさんに聞きました。受験期間をともに過ごした「思い出の品」も紹介します。
※この記事は、2026年2月28日の朝日小学生新聞に掲載されたものです。

2026年度啓明館 合格者座談会 出席生徒・保護者の方

麻布中学校 合格
小曽戸 映介さん (母)佑美さん

東京都立小石川中等教育学校 合格
山岡 芽生さん (母)昌代さん

開成中学校合格
菊地 統真さん (母)絵里さん

合格発表のようすは
「合格」の表示に心の中で「よっしゃー!」

▲小曽戸映介さんの思い出の品は
「復習用のノートです。復習にはとくに力を入れました」

入試の当日や合格発表について、それぞれのようすや感想を教えてください。

菊地統真さん:
開成中学の入試当日は、緊張して早めに起きてしまいました。でも電車で会場に向かう間に気持ちはすっかり落ち着き、試験は全体的に手ごたえを感じました。
合格を知ったのは2日後の併願校の試験の後です。むかえに来てくれた両親といっしょに、オンラインでの発表をスマホで確認しました。

菊地さん(母):
統真が「できた」と話すときはいつもよい結果だったので、開成中学の感想にはひとまず安心しました。でも、残念だった場合に備えて、親としてケアをする心の準備も必要だと感じていました。そこで発表の日は、夫と先にこっそり合否を確認することにしました。喫茶店に入りスマホで結果を調べ、思わず無言で握手。その後に息子と合流しました。

統真さん:
両親の顔を見てすぐに結果は想像できました。実際にスマホで合格の表示を見ると、達成感がこみあげてきました。

山岡芽生さん:
東京都立小石川中等教育学校の適性検査では、大きなけた数の割り算を求められる出題がよくあります。そのため適性検査の当日は、「5けたの数÷6けたの数」の練習をしてから家を出ました。本番は想像していたより難しく、結果に少し不安が残りました。
合格発表は6日後で、私は登校していました。ちょうど自習時間だった午前9時ごろに、学校にあるパソコンを使って一人で結果を調べたんです。すると「合格」の表示が画面に出て、私は心の中で「よっしゃー!」とさけびました。

山岡さん(母):
その時間に私は、1歳の弟を保育園に送ったところでした。道ばたでスマホを使って結果を確認しました。夫と、試験休み中の3学年上の兄は、家で確認していました。このように、芽生の合格は家族がそれぞれの場所で知ったのです。夜にみんながそろったときに、改めて喜び合いました。

小曽戸映介さん:
麻布中学の入試会場には母と二人で向かいました。国語と算数は全力を出せた実感がありましたが、理科と社会は難しくて、どの程度できたかはわかりませんでした。でも母には「力は出し切った」と話しました。

小曽戸さん(母):
映介のその言葉を聞いて、私はそれだけで「よかったな」と感じました。
合格発表は2日後に自宅で確認しました。まず映介がパソコンで自分の番号を見つけて「あった!」と言ったのですが、夫と私はすぐには信じられず、スマホでも見ようとしました。そのとき映介はもう部屋中をかけ回って喜んでいました。

映介さん:
かけ回ったのは覚えていませんが、とにかくうれしかったです。

志望校を決めるまで
「文化祭」で知る魅力が決め手に

本人や家族のみなさんは、第1志望校はどのようにしぼりこんでいきましたか。

芽生さん:
私は5年生の秋に、都立小石川中等教育学校の文化祭「創作展」をおとずれたことが大きなきっかけとなりました。生徒のみなさんが一から劇などをつくりあげ、楽しそうに活動していたんです。私もここで同じように楽しい学校生活を送りたいと、その場で感じました。
実は兄も都立小石川中等教育学校の生徒です。兄から話を聞くうちに、さらに行きたいという思いが強まって、6年生の4月に第1志望校に決めました。

山岡さん(母):
下の子が小さいこともあり、私が芽生と学校を見学できる機会は限られていました。私立校は娘のタイプに合う教育方針の学校や、部活動の盛んな学校を選び、5校くらいに足を運びました。
一番大切に考えていたのは、本人の希望を尊重することです。私立校を見学した後も、芽生が都立小石川中等教育学校への進学を望む気持ちはゆらがなかったので、自然な流れで家族も気持ちをかためました。

映介さん:
ぼくが麻布中学を第1志望校にしようと最初に思ったのは、4年生のときです。父と文化祭を見学に行き、生徒のみなさんの自由で活発な雰囲気に魅力を感じました。校則がないところや、展示されている教材にもひかれました。
受験期間には、先生が生徒をしっかり指導するような学校に興味を持ったこともあります。それでもやはり麻布中学の自由な校風が自分に合っていると感じ、6年生の夏に最終的に第1志望校に決めました。

小曽戸さん(母):
映介は4年生で麻布中学に進学したい気持ちをほとんどかためていたようです。6年生になってからもう一度、私が息子を連れて麻布中学の文化祭に行きました。確かに楽しかったですね! 生徒のみなさんの熱量に感動しました。
他校にも足を運びましたが、「本人が通う」というイメージを一番確かに持てるのは麻布中学でした。難関校へのチャレンジになりますが、家族で応援することに決めました。

統真さん:
ぼくは5年生のときに開成中学の文化祭をおとずれ、広くてかっこいい校舎にまず魅力を感じました。情報を集めていくうちに、しっかりした勉強ができるカリキュラムや、先輩や同級生から刺激を受けられる環境など、さらに魅力があることもわかりました。
全校生徒が全力で取り組むという運動会も楽しそうです。ぼくは開成中学を第1志望校としてめざすことを5年生のうちに決め、その気持ちはずっと変わりませんでした。

菊地さん(母):
私立校の見学には10校以上に出向きました。開成中学を志望する統真の気持ちは理解していましたが、高い目標への挑戦になります。負担がかかりすぎないかと不安でした。家から遠く、通学が大変なことも心配でした。
何度も話し合いましたが本人の決意はかたく、気持ちを変えるようすはありません。家が遠くても体力には自信があるから大丈夫、と言います。こうなったら親も覚悟しなければと考え、家族で応援する気持ちをかためました。

家族のかかわり方は
ストレスなく勉強できる環境を

▲山岡芽生さんの思い出の品は
「塾の社会のテキスト。これで苦手克服ができました」

受験の時期に家庭内のコミュニケーションで、心がけていたことはありましたか。

菊地さん(母):
わが家では夫は学習面、私は身の回りのことや精神面、というようにサポートの役割を分けていました。その中でも私はとくに、家の雰囲気を明るく保つことに気を配りました。統真が勉強時間のはずなのに昼寝をしたりしていても、「まあいいか」と。声かけはほめることに徹しました。
ベースにあったのは、「受験を苦しい思い出にしてほしくない」という思いです。いい経験だったとふり返れるように、楽しく受験期間を乗りこえるための環境づくりに努めました。
4年生の弟は、勉強のじゃまをしないように静かに生活してくれていました。

統真さん:
ぼくがストレスなく過ごせていたのは母のおかげだと感じています。父は本番の直前期に、苦手な算数の勉強を手伝ってくれました。父といっしょに問題を解くことで効率的な解き方を覚えることができて、とてもありがたかったです。

小曽戸さん(母):
映介が塾に通い始めたころは、宿題のチェックやスケジュールの確認など、学習面での手伝いに力を入れていました。しかし次第に、勉強のやり方をめぐってぶつかることが増えていきました。このままではお互いにとってよくないと思い、私はサポートの形を少しずつ「応援」に変えていきました。
「勉強の中身や成績には口出ししない」「気分転換に、好きなおかしを差し入れる」――。心がけたのはこんなことです。映介がストレスなく勉強することには効果があったように思います。
夫は一貫して、一歩引いて映介を見守っていました。2年生の弟は、いっしょに遊びたい気持ちをおさえて受験勉強に協力してくれていました。

映介さん:
両親はぼくの体調に気をつかってくれました。こつこつ勉強ができるようなサポートにも、とても感謝しています。

山岡さん(母):
末っ子の弟がまだ1歳なので、受験学年の芽生をささえる時間をたっぷりとる、ということはできない状況でした。勉強は本人の自主性にまかせて、親はただ見守る……。わが家はこういう形に徹するしかありませんでした。
でも考え方によっては、この方針は「勉強に対する姿勢」を身につけることにつながり、今後本人のためになるとも思いました。とにかく芽生を見守っていこうと、わが家は本番までこの姿勢を貫きました。
一方で、夫はたわいもない話をして芽生が楽しく過ごせるようにしてくれていました。芽生の第1志望校の先輩でもある兄も、「がんばれよ」と彼なりに応援していましたね。

芽生さん:
受験期間は一人で勉強するばかりでしたが、かえって集中しやすい環境だったので、ありがたかったです。弟にはテキストをびりびりに破られたことがあり、それはちょっと困りました(笑い)。

効果的な学習法を紹介
塾の授業は「その日のうち」に復習

自分なりに工夫した勉強法や、効果を実感した取り組みなどはありますか。

映介さん:
塾で教わったことや先生が話したことは、帰宅後に30分くらいかけてノートにまとめ直しました。すぐに復習すると理解が深まるので効果的でした。とくに算数と理科の学習でおすすめです。
苦手な社会は、問題集をくり返し解きました。解答を必ずノートに書いたことが知識の定着に役立ったと思います。

統真さん:
塾の先生が話したことろ関連づけると、知識は覚えやすくなります。だからぼくは「基礎的なことは授業中に完全に身につける」という目標を立て、集中して塾の授業に向かいました。
苦手な算数は、本番直前までさまざまな問題に挑戦しました。「解けない問題ほど学べることが多くある」と考えたことが、チャレンジの原動力になったような気がします。

芽生さん:
都立中高一貫校の適性検査へ向けて、私が力を入れたのは「過去問(実際の入試問題)の演習と復習」でした。塾の先生から、それがもっとも有効な対策だと強くすすめられたからです。とくに直前期に集中的に取り組んだことは、結果的に効果があったと思います。
また、計算練習も欠かせませんでした。大きなけた数の計算は必ず出題されるため、毎日続けることを心がけました。

「次」の受験生へ
最後まであきらめないで

▲菊地統真さんの思い出の品は
「塾に入ってから3年間、使い続けたシャーペンです」

最後に、2027年度以降に受験するみなさんへ、メッセージやアドバイスをお願いします。

芽生さん:
受験勉強では復習がもっとも重要です。必ずノートを用意し、知識や解き方を書いて確認しながら取り組みましょう。
また、塾の先生が話していたことを思い出しながら復習すると、効果がさらに高まるような気がします。ぜひ試してみてください。

映介さん:
塾の先生から指導された学習に、全力でこつこつ取り組んでください。これが一番効果の高い勉強法だと思います。生活面では、勉強時間とそれ以外の時間をしっかり切りかえましょう。ぼくは時計のアラームを使い、だらだらと休憩しないように注意しました。

統真さん:
「自分があきらめたら、他のだれかが合格する」――。強く印象に残った言葉を後輩のみなさんにおくります。
入試はあきらめないことが大切です。たとえ難しい問題があってもにげずに、最後の最後まで集中力を切らさずに、ぜったいにあきらめずに、がんばってください!

山岡さん(母):
受験生をとりまく環境は、家庭ごとにさまざまだろうと思います。中学受験に臨む場合は、他の家庭と比べることなく、それぞれの家庭にできる形で受験生をささえてあげればよいのではないでしょうか。
どんな状況であっても、家族が最後までいっしょに歩んでいくことができれば、志望校をめざした日々は楽しい思い出になるのではと思います。

小曽戸さん(母):
「志望校合格」は、あくまで受験生自身の目標です。それが親の目標になってしまうと、子どもに大きなプレッシャーをあたえてしまいます。私は受験期間にこのことに気づき、「本人の目標達成を全力で応援する」という姿勢に徹するようになりました。
来年度以降の入試をめざす保護者のみなさんにも、受験生本人を応援するというスタンスを大切にしてほしいと思います。

菊地さん(母):
受験生が志望校に高い目標をかかげたとき、多少の心配があったとしても、家族は本人を信じて応援してあげてください。子どもの成長は親の想像をこえることがあると、私は息子の受験を通じて実感しました。子どもの可能性を信じ、見守り続けることも、親の大事な役割です。
新聞に掲載しきれなかったインタビュー映像