今回のタイトルは、「攻撃力」と「防御力」。
このタイトルから、何を思い浮かべますか。
小学生の9割はゲームか何かを思い浮かべると思いますが、惜しい、そういうことではありません。
では何か。
「テストで点数をとる力」のことです。
私が考えるに、テストで点を取るためには「攻撃力」と「防御力」が関係してくるのです。
算数を例に詳しく説明していきましょう。
私が昨年度担当した6年生のクラスは、授業中のパフォーマンスが素晴らしい生徒が多かったです。こちらが与えた問題を、ああでもないこうでもないと言いながら全力で考え、勢いよく手を挙げて教師に採点を求め丸をもらう。あるいは、初めは丸がつかなくても、再び思い切り悩み、最後には正答に達する。そんな生徒が少なくありませんでした。
ところが、彼らのテストの成績を見ると、思うような高得点になっていないのです。
なぜ? と考え、彼らの答案を分析したり生徒たちに直接聞いたりする中で、点数が伸びない理由が見えてきました。彼らは「攻撃力」は高かったのですが、「防御力」に関してはまだ改善の余地があったのです。
「攻撃力」を言い換えると、「問題を解く力」。これを鍛えるのが授業であると言ってもいいでしょう。生徒たちは授業の中で様々な概念や解法を教わり、それを復習して自分のものとし、そうして身に着けた学力を試験において発揮する。易しい問題から難しい問題まで、様々な問題が解けるに越したことはありません。
一方で、テストで好成績をとるためにはこの「攻撃力」だけでは不十分だというのが私の見解です。重要になってくるのが「防御力」、すなわち「失点しない力」のようなものです。
例えば、正答にたどり着いたけれども誤って比を逆に書いてしまった、であるとか、時速で答えなければいけないのに分速で答えてしまったとか。言ってみれば単なるケアレスミスですが、1点を争う入試においては、そのたったひとつのミスが命取りになることもしばしばでしょう。
さらに「防御力」というのはこれだけではありません。
例えば、円に関する問題。啓明館では、「×3.14の計算は、最後に1回するだけだよ」と教えます。
面積を求めようとしたら、【25×3.14-9×3.14】という式が出てきた。これを【78.5-28.26=50.24】とするのではなく、【(25-9)×3.14=16×3.14=50.24】とした方がよいということです。
これはなぜかというと、「その方が計算ミスが少ないから」という理由に尽きます。前者の解き方だと、小数の計算が何度も出てきてしまい、少々乱暴な言い方をすれば「自分から計算ミスをしにいっている」ようなものだと感じます。加えて、引き算と足し算では引き算の方がミスをしやすいものと思いますが、同じ引き算でも【78.5-28.26】と【25-9】ではどちらが簡単かというのは明白でしょう。
このように、同じ答えを出すにしても、よりミスしにくい方法を採るというのも、学力のひとつの形だと思います。
さすがに6年生にもなると上記の円周率の計算はクリアしてくれる生徒がほとんどですが、子どもたちの様子を見ていると、他にも大なり小なりミスしやすい解き方をしている生徒が散見されました。そしてそれは算数のみに限った話ではありません。他の教科だって同じように点数を落とすことはあるし、よりミスの少なくなる方法はあります。
となると、私の使命は担当する6年生の「防御力」を高めていくことです。まずは、問題文をちゃんと読むことをしつこいくらいに指導し、ケアレスミスを可能な限り少なくすることを意識させます。また、この問題はこう解いた方がミスが少なくなるよ、というのを根気強く教え、時には叱咤し、あるいは教えたように解けた生徒は大げさなくらいに褒めて、というのを繰り返しました。加えて、授業中の問題演習でも時間を少しタイトに設定して、ミスなく問題を解く訓練も重ねていきます。
そうすると、子どもたちにも「防御力」の意識が芽生えてきたのでしょう。1月にはある程度の仕上がりを見せるようになっていました。
そして迎えた首都圏入試本番、生徒たちは我々の期待に応え、素晴らしい成果を出してくれました。子どもたちが、攻撃力だけでなく防御力も高めてくれた結果だと思います。
テストにおいて「どれだけ問題が解けたか」と「どれだけ点数をとれたか(落とさなかったか)」は決して等置することはできないのでしょう。つまらないミスには気を付けようと言うのは簡単ですが、ミスした理由を追及していくことも大切な“学習”だと思います。
このタイトルから、何を思い浮かべますか。
小学生の9割はゲームか何かを思い浮かべると思いますが、惜しい、そういうことではありません。
では何か。
「テストで点数をとる力」のことです。
私が考えるに、テストで点を取るためには「攻撃力」と「防御力」が関係してくるのです。
算数を例に詳しく説明していきましょう。
私が昨年度担当した6年生のクラスは、授業中のパフォーマンスが素晴らしい生徒が多かったです。こちらが与えた問題を、ああでもないこうでもないと言いながら全力で考え、勢いよく手を挙げて教師に採点を求め丸をもらう。あるいは、初めは丸がつかなくても、再び思い切り悩み、最後には正答に達する。そんな生徒が少なくありませんでした。
ところが、彼らのテストの成績を見ると、思うような高得点になっていないのです。
なぜ? と考え、彼らの答案を分析したり生徒たちに直接聞いたりする中で、点数が伸びない理由が見えてきました。彼らは「攻撃力」は高かったのですが、「防御力」に関してはまだ改善の余地があったのです。
「攻撃力」を言い換えると、「問題を解く力」。これを鍛えるのが授業であると言ってもいいでしょう。生徒たちは授業の中で様々な概念や解法を教わり、それを復習して自分のものとし、そうして身に着けた学力を試験において発揮する。易しい問題から難しい問題まで、様々な問題が解けるに越したことはありません。
一方で、テストで好成績をとるためにはこの「攻撃力」だけでは不十分だというのが私の見解です。重要になってくるのが「防御力」、すなわち「失点しない力」のようなものです。
例えば、正答にたどり着いたけれども誤って比を逆に書いてしまった、であるとか、時速で答えなければいけないのに分速で答えてしまったとか。言ってみれば単なるケアレスミスですが、1点を争う入試においては、そのたったひとつのミスが命取りになることもしばしばでしょう。
さらに「防御力」というのはこれだけではありません。
例えば、円に関する問題。啓明館では、「×3.14の計算は、最後に1回するだけだよ」と教えます。
面積を求めようとしたら、【25×3.14-9×3.14】という式が出てきた。これを【78.5-28.26=50.24】とするのではなく、【(25-9)×3.14=16×3.14=50.24】とした方がよいということです。
これはなぜかというと、「その方が計算ミスが少ないから」という理由に尽きます。前者の解き方だと、小数の計算が何度も出てきてしまい、少々乱暴な言い方をすれば「自分から計算ミスをしにいっている」ようなものだと感じます。加えて、引き算と足し算では引き算の方がミスをしやすいものと思いますが、同じ引き算でも【78.5-28.26】と【25-9】ではどちらが簡単かというのは明白でしょう。
このように、同じ答えを出すにしても、よりミスしにくい方法を採るというのも、学力のひとつの形だと思います。
さすがに6年生にもなると上記の円周率の計算はクリアしてくれる生徒がほとんどですが、子どもたちの様子を見ていると、他にも大なり小なりミスしやすい解き方をしている生徒が散見されました。そしてそれは算数のみに限った話ではありません。他の教科だって同じように点数を落とすことはあるし、よりミスの少なくなる方法はあります。
となると、私の使命は担当する6年生の「防御力」を高めていくことです。まずは、問題文をちゃんと読むことをしつこいくらいに指導し、ケアレスミスを可能な限り少なくすることを意識させます。また、この問題はこう解いた方がミスが少なくなるよ、というのを根気強く教え、時には叱咤し、あるいは教えたように解けた生徒は大げさなくらいに褒めて、というのを繰り返しました。加えて、授業中の問題演習でも時間を少しタイトに設定して、ミスなく問題を解く訓練も重ねていきます。
そうすると、子どもたちにも「防御力」の意識が芽生えてきたのでしょう。1月にはある程度の仕上がりを見せるようになっていました。
そして迎えた首都圏入試本番、生徒たちは我々の期待に応え、素晴らしい成果を出してくれました。子どもたちが、攻撃力だけでなく防御力も高めてくれた結果だと思います。
テストにおいて「どれだけ問題が解けたか」と「どれだけ点数をとれたか(落とさなかったか)」は決して等置することはできないのでしょう。つまらないミスには気を付けようと言うのは簡単ですが、ミスした理由を追及していくことも大切な“学習”だと思います。

