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ホーム > みずなし・こばなし > 秋の夜長の読書案内

秋の夜長の読書案内



〇〇の秋といえばいろいろありますが、学習塾である我々にとってはやはり何といっても読書の秋です。とはいえ、「どんな本を読めばいいの?」というのは、なかなか悩ましいかもしれません。
そこで、どんな本を読もうかと思っている生徒諸君、そしてどんな本を我が子に勧めようかと考えている保護者の皆さんのために、今回は「秋の夜長の読書案内」と称して啓明館教師たちのオススメ本を紹介しようと思います。

国語を担当している教師たちにアンケートをとり、「ぜひ読んでみてほしい!」という本を集めてみました。2~4年生向けと4~6年生向けとで分けて記しますが、学年にはとらわれずに様々な本を味わうのもよいでしょう。
では、さっそくまいりましょう。それぞれの教師たちのコメントともにお楽しみください。

2~4年生向け

石澤先生おすすめ

『小川未明童話集』

小川未明 著/新潮文庫(新潮社)


自分で黙読するのもいいのですが、親御さんが音読を聞いてあげたり、読み聞かせをしたりしていただきたい本です。

 

高見先生おすすめ

『グリックの冒険』

斎藤惇夫 作、薮内正幸 画/岩波少年文庫(岩波書店)

飼いリスのグリックが北の森の野生のリスにあこがれ、動物園で知り合ったのんのんと一緒に冒険をするお話。小学生の頃に読んでワクワクドキドキして面白くてはまってしまい、繰り返し読んでいました。

 

中野先生おすすめ

『少年探偵ブラウン』〔1〕~〔5〕

ドナルド=ソボル 作、花輪莞爾 訳/偕成社文庫(偕成社) 

「歩く百科事典」というあだ名を持つ警察署長の息子のロイ=ブラウン。彼と一緒に話を聞き、おかしなところを見つけて事件を解決していく面白さがそこにはあります。1巻につき15の事件があるので、1つの事件を読むのにさほど時間もかからないお手軽さも魅力です。

 

西村先生おすすめ

『としょかんライオン』

ミシェル・ヌードセン 作、ケビン・ホークス 絵、福本友美子 訳/岩崎書店

図書館は特別なところ。そしてとってもすてきなところ。あなたは図書館が好きですか? 大好きなあなたも、まだこれからのあなたも、ぜひ読んでみてくださいね。誰であっても、どんな場所であっても、「あなたはそこにいていいんですよ。」

 

藤田先生おすすめ

『ドリトル先生航海記』

ヒュー・ロフティング 著、井伏鱒二 訳/岩波少年文庫(岩波書店)

動物と会話ができるドリトル先生が活躍するシリーズの2作目で、船に乗って研究の旅に出た先生と動物たちの冒険が描かれています。 私が初めて読んだ長めの海外文学と記憶しています。ファンタジーを中心に冒険ものが好きだった小学生時代。この本がきっかけでファンタジーにどんどんはまっていきました。ぜひ、動物たちと先生のユーモラスなやり取りをお楽しみください。

 

4~6年生向け

石澤先生おすすめ

『蜘蛛の糸・杜子春』

芥川龍之介 著/新潮文庫(新潮社)

芥川の本はあまたあれど、小学生高学年に読んでほしいのはこの新潮文庫版。芥川が児童向けに書いたものだけで編集されています。わたしはこの中の「猿蟹合戦」を子供の時にニヤニヤしながら読んだ覚えがあります。

 

明石先生おすすめ

『白狐魔記』シリーズ

斉藤洋 作、高畠純 画/偕成社

不老不死で人間に変化できる白狐――白狐魔丸 の視点で、源平合戦以降の歴史的重大事件を追う歴史ファンタジー。白狐魔丸はそれぞれの戦いの渦中にある源義経や織田信長らと関わり、人間はなぜ人間同士で殺し合うのか?という問題の答えを探します。小学生時分の私が日本史に興味を持つきっかけになった本です。

 

神田先生おすすめ

『夜空にひらく』

いとうみく 著/アリス館

暴力事件を起こし観察処分となった円人は補導委託先の煙火店(花火の製造所)で少しずつ自分の居場所を見つけていく。入試頻出テーマの「絶望と再生」の物語だが、信じられる人がいること、信じてもらえる人がいることの必要性と有難味を感じる。

 

土肥先生おすすめ

『失敗図鑑 すごい人ほどダメだった!』

大野正人 著/文響社

「英雄」「成功者」として紹介されている偉人たちでも、最初からずっと成功し続けてきたわけではありません。偉人たちがいかにダメだったのか、どれだけ失敗したのか、そしてどうやって乗り越えていったのか、この本を読んで勇気をもらいましょう!

 

永島先生おすすめ

『銀二貫』

髙田郁 作/角川春樹事務所

武士の子松吉はあだ討ちによって父を亡くし、寒天問屋井川屋の主人に銀二貫(現代の価値で約300万円)で命を救われる。井川屋の丁稚(でっち)となった松吉は、商人の道を歩むが……。「やり通す」ということの大切さを改めて感じる一冊。

 

又吉先生おすすめ

『宝島』(21世紀版・少年少女世界文学館 第6巻)

ロバート. ルイス・スティーブンソン 著、阿部知二 訳/講談社

ディズニーランドのアトラクション『カリブの海賊』、そこから派生したディズニー映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』など、いわゆる“海賊モノ”のすべての始まりと言える書。19世紀に流行した「教養小説」というジャンルには珍しい、(元)海賊たちの粗暴な振る舞いが描かれたことが当時の上品さが重視されたヴィクトリア朝期のイギリスで賛否を呼んだ。終盤の冒険譚は特に痛快。大人子供問わず夢中になれる。ちなみになぜ海賊は片足で、片目を失い眼帯姿のイメージなのか……ヒントは劇中にある飲み物、そして舞台の「宝島」の位置に隠されている……

 

いかがでしたか。
それぞれの教師の個性豊かなコメントも、我々の興味や関心を引き出してくれるように感じます。
アンケートの回答を読むにつけて、私自身、どんな本なんだろうとワクワクする本も多くありました。生徒の皆さん、ぜひ読んでみてください。そして、こっそりでも構わないですから感想を教えてくださいね。