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2021年度合格者座談会



努力を重ね、全力で中学入試に挑んだ受験生から、嬉しい便りが届いています。目標をかかげ、その実現に向けてがんばってきた「道のり」について、首都圏の難関中学に合格した受験生と、それぞれの家族のみなさんに聞きました。
※この記事は、2021年2月28日の朝日小学生新聞に掲載されたものです。

2021年度啓明館 合格者座談会 出席生徒・保護者の方

慶應義塾中等部 合格
髙野佑佳さん(父)武史さん

麻布中学校 合格
篠田桐之介さん(母)香里さん

早稲田実業学校中等部 合格
葛󠄀和佳乃さん(母)千佳子さん
新聞に掲載しきれなかったインタビュー映像

入試を振り返って

第1志望校の合格を確認したときのようすや感想を教えてください。

ー篠田桐之介さん:
ぼくは合格発表の掲示を見るために母と麻布中へ向かいました。けれど結果を早く知りたくなり、駅からの道の途中でウェブサイトの発表をスマホで調べてしまいました。画面で合格を確認したときは思わず「よっしゃー!」と声を上げました。
ー篠田さん(母):
スマホで調べているとき、息子は自分の受験番号をなかなか見つけられず、顔色が青くなっていきました。そこで私がかわり、スマホの画面を拡大して探したところ、番号を見つけたのです。「あるじゃない!」と見せると、大喜びで、飛びはねながら掲示板に向かいました。
ー髙野佑佳さん:
私は自宅で父といっしょに慶應義塾中等部のウェブサイトの発表を確認しました。父が「受かったぞ」と言ってスマホの画面を見せてくれたときはびっくりしました。
ー髙野さん(父):
実は娘が第1志望校にしていたのは別の難関女子校だったのです。慶應義塾中等部は女子の募集人数が少なく、倍率も高かったので「第1志望の女子校に合格したらチャレンジしよう」という位置づけでした。合格を知ったときは私も驚き、スマホを持つ手がふるえました。
ー佑佳さん:
両校とも合格してうれしかったです。最終的には、大学付属校で共学であることに魅力を感じ、慶應義塾中等部に進学することを決めました。
ー葛󠄀和佳乃さん:
私は併願校の試験から帰る電車のなかで、早稲田実業中等部の合格発表をウェブサイトで調べました。緊張してしまい、20分くらいスマホの操作をやり直しました。ようやく合格を確認したときはびっくりして声が出せず、「あった」と一言だけ言って、いっしょにいた母にスマホの画面を見せました。
ー葛󠄀和さん(母):
合格発表を本人が確認することは娘と事前に約束していました。娘が受験を決めた学校だったので、どんな結果でもまず自分で受け止めてほしいと思ったからです。娘から合格を伝えられると放心してしまい……私も声を出せませんでした。

入試の前日と当日はどう過ごしましたか。

ー佑佳さん:
前日はテレビを見たりピアノを弾いたりしてリラックスしました。当日は6時に起き、普段と同じように過ごしました。
ー桐之介さん:
前日は塾の激励会に出席し、気合をもらって帰りました。当日は母が用意してくれたお弁当と、気分転換用のラムネを持って家を出ました。
ー佳乃さん:
私は前日も塾で勉強しました。当日は塾の友だちのことを考えて気持ちを落ち着かせました。

志望校を決めるまで

合計で何校を受験しましたか。

ー佳乃さん:
共学校3校、女子校3校の計6校です。
ー佑佳さん:
共学校2校、女子校3校で合計5校を受験しました。
ー桐之介さん:
共学校2校、男子校3校を受けました。

第1志望校はどのようにして決めましたか。

ー桐之介さん:
ぼくは高い目標にチャレンジしたかったので、まず開成中と麻布中を視野に入れました。そのうち麻布中の特色が「自由な校風」だということをよく聞くようになり、強くひかれました。決め手になったのは5年生のときに参加した説明会です。その場でくわしく話を聞き、「自由」だけではなく「責任感」も同じように大切にしている学校であると知り、麻布中を第1志望校にする気持ちがかたまりました。
ー篠田さん(母):
私も麻布中の校風に魅力を感じました。とくに興味を持ったのは制服がないところです。制服がないと、朝起きた時に「何を着ていこう」と考えることから1日が始まりますよね。そんな学校生活っていいな、と。息子がこうして6年間過ごしたら、どういう18歳になるんだろう――。その成長を見てみたいと強く思い、息子の受験を応援しました。
ー佑佳さん:
もともとの第1志望校だった女子校は校風にひかれました。文化祭や説明会の雰囲気がとてもよかったんです。慶應義塾中等部を志望したのは、家族にすすめられたことがきっかけでした。文化祭に行くと在校生が明るく楽しそうだったので、いい学校だと思いました。
ー髙野さん(父):
慶應義塾大学が私や、ほかの家族の出身校であるため、学校のよさをたくさん知っています。付属校のメリットもあり、大学受験にとらわれず6年間、好きな勉強に取り組めることでしょう。だからこそ受験をすすめたのですが、娘が志望する女子校も、娘に合うと思われるよい学校でした。そこで「第1志望校はその女子校。勉強もこの学校をベースに進める」「慶應義塾中等部は女子校に合格したらチャレンジする」と決め、受験に臨むことにしました。
ー佳乃さん:
早稲田実業中等部については4年生のとき、母に教えられて知りました。オープンスクールに参加すると、校舎が広いことに驚きました。グラウンドでは在校生が部活動に真剣に取り組んでいて、こういう環境で学校生活を送りたいと思うようになりました。
ー葛󠄀和さん(母):
早稲田実業中等部の存在を娘に教えておきながら、私はそのまま「封印」するつもりでした。というのも、娘は国立大学の付属小学校に通っていて、そのまま付属中学に進学する選択肢もあったからです。よい仲間にめぐまれた環境から、あえて受験して外に出る必要はあるのだろうかと長い間、悩みました。しかし娘の意志は6年生までかわりませんでした。それで「どんな結果でも責任を持って受け入れる」という約束をしたうえで、早稲田実業中等部を第1志望校にしました。

家族のかかわり方は

家族はどのようなかかわり方をしていましたか。

ー髙野さん(父):
去年の秋ごろ、娘が塾のテストで失敗して大泣きしたことがありました。そのときに家族のサポートを強めようと決め、二つの取り組みを始めました。一つは娘のリクエストで、私が娘を怒らないようにしたことです。受験勉強に対し、怒ったりほめたりして硬軟の態度を使い分けていましたが、それ以降は怒るのをひかえました。もう一つは、12月から本番までのスケジュール表づくりです。1日を「午前、午後、夜」に分け、ざっくりと課題を書き込み、定期的に進み具合をチェックしました。新型コロナ対応で私と妻はテレワーク。感染防止のために1月からは娘と、保育園年長の息子も家で過ごす選択をとりました。息子はひとり遊びをしてずいぶん協力してくれました。
ー佑佳さん:
母は漢字の練習用のノートづくりを手伝ったり、併願校についてたくさんの情報を集めたりしてくれました。家族の全員に感謝しています。
ー篠田さん(母):
わが家には2年生と保育園年中の妹がいます。わんぱくざかりの2人なので、家のなかはいつもにぎやか。ですから普段通りの生活しかできませんでした(笑い)。1月から息子だけ学校を休ませ、テレワークが中心の夫と私の3人で日中を過ごしました。このときの生活が意外によかったと思っています。コロナの状況下だからこそ、直前期に息子のそばにいてあげることができました。勉強は塾にお任せで、本番は本人次第です。親ができることは、たとえどんな結果をむかえても「いい受験だった」と思えるような経験にすること。それには親が余裕を持つことが必要だと思うので、わが家はずっと自然体でした。
ー桐之介さん:
ぼくは本番前に妹たちのことをよく考えていました。わんぱくぶりを思い出すと、緊張がほぐれるんです。父と母は、ぼくのことをそっとしておいてくれました。家族みんなのおかげで気持ちを安定させることができました。
ー葛󠄀和さん(母):
うちでは中学3年の息子も中学を受験しています。夫は子どもの教育に積極的にかかわるタイプではなく、中学受験のときは私ひとりで仕事をしながら受験生を支えることになります。今回の受験でとくに力を入れたのは併願校選びです。娘に合う学校を探すため、1校について5回ほど足を運びました。新型コロナ対応で校内に入ることはできませんでしたが、門の外から学校の雰囲気を確かめました。また、娘は自分の意志を通す性格で、アドバイスをなかなか受け入れません。私は見守る姿勢に徹しました。模擬試験につきそうときも話さず、隣に立っているだけでしたが、本番ではサプライズがありました。早稲田実業中等部の入試を受ける直前に娘からハグをしてくれたのです。うれしくて、サポートした3年間が報われたと思いました。
ー佳乃さん:
母には成績のことで怒られなかったのが、とても助かりました。いらいらしたときには声をかけてくれて、自分を見直すことができました。

効果的な学習法を紹介

受験勉強をつづけるなかで、工夫したことや効果を実感したことはありますか。

ー佳乃さん:
塾で習ったことは、その日のうちに復習しました。知識事項の定着や理解の度合いがちがいます。理科や社会の暗記事項は声に出しながらおぼえるのがおすすめです。こうすると、目と耳から情報が入り、記憶に残りやすくなります。
ー佑佳さん:
暗記事項の対策は、何度もおぼえ直すことしかありません。私は苦手な社会を克服するために、塾などで受けたテストの復習を徹底しました。6年生の途中からの分をすべて2、3回ずつ解き直したので膨大な量になりましたが、この方法で知識事項を定着させることができました。
ー桐之介さん:
苦手な算数の勉強では、基礎的な内容のテキストを自宅学習で繰り返し解きました。応用問題は塾で先生の解説を聞き、しっかり理解するようにしました。

入試を受けたとき、手ごたえはありましたか。

ー桐之介さん:
はい! 周囲には言いませんでしたが、麻布中の試験は「全体的にできた」と実感しました。
ー佑佳さん:
手ごたえを感じた学校もあれば、どの程度できたのかがわからない学校もありました。
ー佳乃さん:
科目によって達成感にばらつきがありました。早稲田実業中等部の試験では、理科は自信がないけれど算数は大丈夫かも…といった具合でした。

「次」の受験生たちへ

来年度以降に受験する後輩のみなさんへ、メッセージをお願いします。

ー桐之介さん:
「やりきった」と思えるくらい勉強してください。その分だけ自信がつき、本番に臨む気持ちもちがってきます。そのために、まずは「やること」を決めましょう。
ー佑佳さん:
志望校別テストなどで合格ラインに届かなかったりすることもあると思いますが、あきらめずにがんばってください。悪い結果を気にするより、これからの勉強に一生懸命取り組むほうが重要です。
ー佳乃さん:
自分が通っている塾を信じて勉強をつづければ、合格に届く力がきっと身につきます。もし自信が持てなくなったときは、いっしょにがんばっている塾の友だちを思い出してみてください。
ー篠田さん(母):
勉強の進捗確認の声かけは6年生の12月くらいに終わらせるのがよさそうです。直前期の1月になったら、心と体のバランスをみきわめ、しっかりケアしてください。健康管理を徹底することや「大丈夫だよ」などと声かけをして本人を安心させることが、親の大切な役割です。
ー髙野さん(父):
子どものモチベーションを維持するのが親の最大の仕事だと思います。受験学年になると勉強の難易度が上がり、テストの点数も上がったり下がったりするのがふつうです。こうしたなかで、いかに子どもがモチベーションを落とさないようにするか――。私は硬軟の対応を使い分けて声かけをしましたが、娘には効果があったと感じました。子どもの性格やタイミングを考え、そのときに最適な声をかけることをおすすめします。本番まで1か月となったら、体調管理が最重要事項です。わが家では1月から食事にも気をつけるようにしていました。娘が3年間がんばってきたので、家族全員で協力しました。
ー葛󠄀和さん(母):
2人の子どもの中学受験から実感したのは、本人の目標を確認することが非常に大事だということです。めざす学校が「本人の目標」であれば、子どもはすごい力を発揮します。しかし「親の目標」を優先させた学校を受験する場合、いろいろなところでほころびが出てしまうように思います。受験は子どもが主役です。何度も親子で話し合い、子どもの目標を尊重してください。